バナナペーパーとは?メリット・デメリットや作り方、商品例まで詳しくご紹介します!
バナナペーパーは、環境に優しい紙として注目されており、名刺やノート、パッケージなどさまざまな商品に活用されています。この素材は、バナナの茎の繊維を利用して作られるため、SDGsにも深く関係しているアイテムです。
本記事では、バナナペーパーの概要やメリット・デメリット、作り方、商品例をご紹介します。また、よくある質問も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
バナナペーパーとは?
参考:バナナペーパーとは - One Planet Paper®
バナナペーパーは、オーガニックバナナの茎から取れる繊維に、古紙やFSC森林認証®パルプを組み合わせて作られた紙です。この紙は、和紙の製法を取り入れており、独特の風合いと質感を持っているのが特徴です。
さらに、2016年には日本ではじめて紙の分野でフェアトレード認証を取得しており、環境保全や貧困問題の改善に寄与する素材として評価されています。バナナの茎は通常廃棄されますが、その繊維を活用すれば持続可能な資源利用につながり、社会的にも意義のある取り組みとなっています。
バナナペーパーの表示マーク
参考:バナナ繊維の配合率とWFTO認証ラベル|One Planet Paper®
バナナペーパーには、いくつかの公式マークが付与されています。「One Planet Paper® プロモーションマーク」は、雑誌やウェブメディアなどでバナナペーパーを紹介する際に使用可能なものです。
一方、「One Planet Paper® 5%(20%)用紙用マーク」は、実際にバナナペーパーを使用した製品にのみに付与が許可されています。これらのマークは、オーガニックバナナ繊維の含有量によって異なります。
「5」と記されたマークは、バナナ繊維が5%以上(または20%)配合されているという証明です。さらに、20%以上配合のバナナペーパーはクライメート・ポジティブの条件を満たすため、WFTO認証マークの取得が可能です。
また、世界フェアトレード機関(WFTO)が設定する基準をクリアした製品には、WFTO認証マークやクライメート・ポジティブマークが与えられます。
バナナペーパーの歴史
バナナペーパーの開発は、アフリカ・ザンビア共和国ではじまりました。現地の雇用問題を解決して、環境保全にも貢献できる取り組みとして、スウェーデン出身の環境コンサルタント、ペオ・エクベリさんと配偶者の聡子さんが2011年に事業を立ち上げたのがきっかけです。
ザンビアではオーガニックバナナの生産が盛んであるため、収穫後に不要となる茎の部分を活用して、持続可能な資源利用を実現しました。また、この事業はフェアトレードの理念にもとづき、労働者の権利を守り、児童労働の防止にも貢献しています。
2016年には、WFTOのフェアトレード認証を取得し、2022年現在では世界20カ国で展開されるまでに成長しました。このバナナペーパーは、環境保護と社会的課題の解決に貢献する革新的な素材として、国際的な関心を集めています。
バナナペーパーのメリットは3つ
次は、バナナペーパーのメリットについて解説します。
雇用が生まれる
環境に優しい
生態の保護につながる
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.雇用が生まれる
バナナペーパー事業は、ザンビア共和国の地域社会に雇用を生み出して、経済的自立を支援する取り組みとして展開されています。現地では、バナナの茎から繊維を採取して、乾燥させる作業が新たな職業として確立され、多くの人々が安定した収入を得る機会を得ました。
さらに、日本の職人による技術指導を受けながら、現地の工場では紙の手漉き作業も行われるようになりました。その結果、150人以上の子どもたちが学校へ通えるようになり、家庭では食料や飲料水の確保、マラリア対策のための蚊帳の購入が可能となるなど、生活の質が向上しています。
2.環境に優しい
普段使用する紙の多くは、木材チップを原料として作られています。しかし、木が成長するには長い年月が必要であり、紙の大量消費が続くと森林伐採のスピードが加速して、熱帯雨林の減少が深刻な問題になります。
一方で、バナナペーパーはバナナの茎を活用して作られます。バナナは木ではなく多年草であり、収穫後も根が残るため、1年ごとに再生し、新たな原料として利用可能です。通常は廃棄される茎を活用すれば、森林資源を消費せずに紙を生産できます。
3.生態の保護につながる
近年、森林減少の影響で多くの野生生物が絶滅の危機に瀕しており、その数は1万4,000種以上におよぶとされています。また、森林を生活の糧とする人々は世界に約16億人存在しており、森林の消失は彼らの生計を脅かし、貧困を引き起こす原因にもなります。
また、日本では紙の消費量が非常に多く、2020年には1人当たり178.4kgもの紙を使用しました。この状況を改善するためには、紙をバナナペーパーに置き換える取り組みが必要です。バナナペーパーの利用は、生態系の維持に貢献し、森林とともに暮らす人々の生活を守る手助けとなります。
バナナペーパーのデメリット
バナナペーパーは、フェアトレードの原則にもとづき、生産者に適正な価格で取引されるため、通常の紙よりもコストが高くなる傾向があります。バナナ繊維の含有率が高い製品ほど、価格も上がるため、用途に応じた選択が大切です。
たとえば、日常使いには比較的手頃な価格のものを選び、大切な場面では高品質なバナナペーパーを活用するのがおすすめです。また、ギフトや特別な用途向けに選ぶと、環境への配慮を意識した贈り物としても価値を持たせられます。
バナナペーパーの作り方
バナナペーパーの作り方は、以下のとおりです。
バナナ農家から買い付ける
バナナの茎を発展途上国のバナナ農家から買い付ける。通常は廃棄される茎を資源として活用すれば、農家の収入向上にもつながる
茎から繊維を取り出して、天日干しする
バナナの茎の長さを揃えて、余分な水分や皮などの部分を取り除き、繊維を取り出す。その後、繊維を天日干しする
繊維を古紙やパルプを混ぜる
古紙やFSC®森林認証パルプと混ぜ合わせ、紙として加工する
また、バナナ繊維は船便で輸送されるため、輸送時の二酸化炭素排出量が抑えられ、環境負荷の低減にも貢献しています。バナナペーパーを使用した商品は増え続けており、オフィス用品や日用品など、さまざまな場面で活用が広がっています。
バナナペーパーを使用した商品例3選
次は、バナナペーパーを使用した商品例について紹介します。
メモ帳
パンフレット
名刺
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.メモ帳
デスク周りに取り入れやすいバナナペーパー製のメモ帳は、使い心地の良さと環境配慮を両立したアイテムです。このアイテムは、独特の風合いがあり、なめらかな書き心地が特徴です。
さらに、自然な黄色味を帯びた紙面には細かなバナナ繊維が見え、ナチュラルな魅力を演出します。日常のちょっとしたメモを取るたびに、環境への配慮を身近に感じられます。
2.パンフレット
企業の理念や取り組みを伝えるパンフレットにバナナペーパーを使用すれば、環境問題に配慮していると印象づけられます。このアイテムは、見た目や手触りが上質で、エコ素材とは思えないほどの滑らかさがあり、従来の紙と変わらない印刷適性を持っています。
デザイン性と環境配慮を両立したバナナペーパーのパンフレットは、企業のブランディングにも役立つに違いありません。
3.名刺
バナナペーパーを使用した名刺は、手に取るだけで特別感が伝わるアイテムです。自然な風合いとやわらかな質感があり、一般的な紙とは異なる個性を持っています。
また、エシカルな素材を選ぶと、環境問題への意識の高さや持続可能な社会への貢献をさりげなくアピールできるのも魅力です。また、バナナペーパーならではの独特な質感は名刺交換の際の話題にもなり、企業や個人の印象をより強く残せます。
サステナブル素材でおすすめの「めぐる、手漉紙。」のご紹介
参考:めぐる、手漉紙。
次は、サステナブル素材でおすすめの「めぐる、手漉紙。」について紹介します。
サービスの概要
サービスの特徴
活用イメージ
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
サービスの概要
「めぐる、手漉紙。」は、製造過程で生じる廃材を活用して、紙として新たな価値を生み出す取り組みを行っています。この紙は、企業や製品の物語をそのまま受け継ぎ、障がいのある方の手漉きで一枚一枚紙に生まれ変わらせています。名刺やパンフレット、タグ、ポストカードなど、多用途にわたるアイテムとして活用が可能です。
また、廃材から生まれる手漉き紙には、製品の背景に込められた理念や思いが刻まれており、単なる素材以上の意義を持ちます。「めぐる、手漉紙。」は、企業の姿勢や価値観を象徴し、ほかにはない独自性をもつツールとして、企業活動を支えています。
サービスの特徴
「めぐる、手漉紙。」のサービスの特徴は、以下のとおりです。
自社の廃材を、自社で使う紙に
工場のデニム廃材や木くず、オフィスの使用済み紙類を手漉きの紙にアップサイクルする。名刺や会社案内など、物語性のある製品として形を変え、利用価値を高める
2つとない手漉きならではの風合い
紙は国内の障がい者施設で手漉きで製造され、廃材の個性を活かした唯一無二の風合いを実現する
SDGsへの貢献
SDGsの「働きがいと経済成長」「不平等の削減」「つくる責任・つかう責任」に貢献する
取り組みを営業、広報PRに
サステナブルで環境配慮型の取り組みとして、営業活動や広報PRを通じて発信し、企業ブランディングや顧客との関係性向上に役立つ
made in japanの紙
アップサイクル工程は国内で完結し、障がい者施設を巡る形で進められている。
###活用イメージ
「めぐる、手漉紙。」の活用イメージは、以下のとおりです。
会話が弾む印象的な名刺として、ビジネスシーンでの第一印象を強化する
商品コンセプトや企業姿勢をさりげなく伝えるタグとして、製品の価値を引き立てる
温かみのあるポストカードとして、顧客との関係を深め、リピート促進に貢献する
企業の理念や姿勢を効果的に伝える会社紹介や商品紹介用のパンフレットに活用できる
雰囲気を演出するこだわりのコースターとして、ブランドイメージを強調する
企業の姿勢をさりげなく伝える封筒として、日常のやり取りを上品に演出する
バナナペーパーでよくある3つの質問
最後に、バナナペーパーでよくある3つの質問について紹介します。
質問1.バナナペーパーとSDGsの関係は?
質問2.バナナペーパーに表裏はある?
質問3.フェアトレードとは?
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
質問1.バナナペーパーとSDGsの関係は?
バナナペーパーは、森林伐採の抑制や発展途上国の雇用創出といった課題に対して、SDGsの目標達成に深く関わりのある製品です。バナナペーパーの原料となるバナナの茎は、オーガニック農家から適正価格で仕入れられ、小規模農家の経済的支援にもつながっています。
また、工場での雇用を通じて、安全な飲料水の確保や子どもの教育支援、医療費の負担軽減など、現地の暮らしを向上させる役割も果たしています。
なお、SDGsと素材の関係性については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:SDGsと素材の関係性とは?サステナブル素材の種類や選ぶ際に注目するポイントをご紹介!
質問2.バナナペーパーに表裏はある?
バナナペーパーには表と裏があり、それぞれ異なる質感を持っています。片面は、つるつるとしたなめらかな仕上がりで、一方は和紙のようにふんわりとした風合いが特徴です。
一般的には、つるつるした面を表とする場合が多く、印刷の発色もよいとされています。しかし、紙の持つ独特の風合いを活かしたい場合、裏面を表に使うのもおすすめです。デザインや用途によって使い分けると、より個性的な仕上がりを楽しめます。
質問3.フェアトレードとは?
フェアトレードとは、開発途上国の生産者や労働者が適正な価格での取引を目指す「公平な貿易」の仕組みです。この取り組みでは、発展途上国で生産された商品や原材料を、適正な価格で安定的に取引する必要があります。
これにより、生産者の生活水準の向上や、労働環境の改善が期待でき、さらに環境保護にも貢献します。たとえば、過酷な労働条件や不正な価格設定が存在する現地の状況を改善し、持続可能な経済活動を促進するためには、公平な取引が不可欠です。
フェアトレードを通じて、消費者も社会貢献できるとともに、製品の品質や作り手の物語に触れられるため、双方にとって有益な関係が築かれます。
なお、フェアトレードについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:【わかりやすく簡単に解説】フェアトレードとは?基準やメリット・デメリットをご紹介!
まとめ
本記事では、バナナペーパーの概要やメリット・デメリット、作り方、商品例をご紹介しました。
バナナペーパーは、オーガニックバナナの茎から取れる繊維に、古紙やFSC森林認証®パルプを組み合わせて作られた紙です。この紙は、和紙の製法を取り入れており、独特の風合いと質感を持っているのが特徴です。
この紙の開発は、アフリカ・ザンビア共和国で開始され、オーガニックバナナの生産が盛んであるため、収穫後に不要となる茎の部分を活用して、持続可能な資源利用を実現しました。
発展途上国の雇用創出や森林保護に貢献し、生態系の維持にもつながる点がメリットです。一方で、生産者に適正な価格で取引されるため、通常の紙よりもコストが高くなる傾向があります。
ナチュラルな風合いやなめらかな書き心地が魅力のバナナペーパーは、メモ帳やパンフレット、名刺などの商品に活用されています。
なお、「有限会社 コトブキ印刷」では、さまざまな廃材や素材で手漉き紙を使った名刺を制作しています。手漉き紙に触れてみたい方のために、14種類をセットにしたお試しセットもご用意しています。⇒ 「めぐる、手漉紙。」 お試しセット全14種はこちら